2 月の主題 「3歳児 つながりあう」「4.5歳児 豊かになる」

 各地で大雪の被害が発生し、この気温の温暖な静岡でも最低気温がマイナスになるような寒い朝もありました。ピーンと張り詰めた空気に、つい背中を丸めてしまいがちですが、ふと見上げると桜の蕾が膨らみ、園庭には水仙が咲いています。北風に吹かれながらも、「もうすぐ春が来るよ~」と私たちに教えてくれています。年中、年少さんは新しい学年へ、年長さんは小学校への期待が高まってきています。
 サン=テグジュペリの『星の王子様さま』で登場するキツネは「さっきの秘密をいおうかね。なに、なんでもないことだよ。心でみなくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目にみえないんだよ」と言います。私たちは、人と比べて出来る、出来ない、あるいは点数で判断してしまうことがあります。でも、本当に大切なものは、目に見えないのです。
 神さまから与えていただいた素晴らしい賜物を響き合わせて幼稚園では遊びがどんどん広がっていきます。一人じゃないから、みんなの豊かな発想が交じり合い遊びが深まっていきます。時に、いさかいもありますが、それぞれ賜物が違うからこそ、思いを伝えあうことを必要とし、違いを受け入れることができる豊かな心を育みます。この幼児期に安心できる仲間との関係性を築いていく、つながりあうことに喜びを感じることがその後の人生を豊かに導きます。将来的に他者とともにあることに喜びを感じられる、他者とともに何か成果を創りあげることができる人となるのです。
 これから始まる作品展でも、子ども同士がどんな意見を出し合い作品を完成させるのか、とても楽しみにしています。一丸となって協力する姿を通してつながりあう喜びを感じながら楽しんで欲しいと思います。
 神さまの豊かな恵みは、一人ひとりに必ず与えられているのです。
                                                   園長 藤本昭子
                                                   

2 月の聖句「ここに愛があります」  ヨハネの手紙Ⅰ 4章10節

 31年前の1995年1月17日。午前5時46分c52秒。当時、戦後ではもっとも規模の大きい激震災害である阪神・淡路大震災が発生しました。小学校4年生でした。
 まだ幼い心で、大きな揺れと、日常が壊れる音を体験しました。1月になるとどうも胸騒ぎがしますし、寝付けない日が多くなります。どこか頭の片隅には震災のことがよぎり、今日を共にすることができなかった、名も知らない方々に心を寄せると目頭が熱くなるのを覚えます。
 それから年月が流れ、今、私は子どもたちを守る大人として、1月17日を迎えています。災害そのものの中に答えはありません。けれども、恐れと惑いと恐怖の中で人が人を思いやり、支え合ったところに、聖書が語る「ここにある愛」を、確かに見ることができました。ガス・水が使えない日が1ヶ月以上にわたって続きましたが、会う人会う日と知らない人同士が互いを支え合い、励まし合っていた過去の記憶がこの時期になると蘇ってきます。
 幼稚園の先生が子どもたちを抱きしめ、声をかけ、共に生きるその一つひとつが、過去の痛みを超えて受け継がれていく、愛のしるしでありますように。
 1月6日も鳥取・島根で大きな地震がありました。過去・現在を問わず被災されたすべての方々を覚え、子どもたちと私たちの歩みが守られるよう、心を合わせて祈ります。

                                                    チャプレン 司祭 窪田真人