四恩幼稚園では、子ども達が自発的に活動する部分、『遊び』を大切に捉えています。
子ども達は、「ああしなさい、こうしなさい」と言われて育っていくものではありません。
自分で「ああなりたい、こうなりたい」と思うことで、本能的に育つ力を身に着けていくのです。
私たちは、子ども達の持っている力を信じて、遊びの中でいろいろな経験を自由にさせてあげられる環境を整えています。自然の中で、不思議を見つけたときの驚きや、小さな生き物へのいたわりに寄り添いつつ、神さまがくださった世界の素晴らしさを子ども達と共に感じ保育をしています。子ども達は、じっくりと遊びこむ中で友だちと協力し合うことの喜びや、時には喧嘩をしたりする中で、人と人とのコミュニケーションのあり方を学びます。
幼児期は、子ども達が自ら心を動かす体験を、よりたくさんすることが大切であり、その中で心が育ち豊かな感性が身について行きます。礼拝を通して、喜んでいる人と共に喜び、悲しんでいる人と共に悲しみ、神様の愛と共に祈り、困難のうちにある人、争いのうちにある人を思い浮かべ、心とからだの平和を願います。そして、神さまに守られていることに安心し、自分や自分の周りにいる人たちを大切にします。
『大切なものは目に見えない』キリスト教保育は、その目に見えない部分を子ども達の心に刻みます。子ども達がこの先、さまざまな方向に進んでいくときに、人生の基盤となって支えて行くことが出来るように、神さまから委ねられた一人ひとりを四恩幼稚園で大切に育てて参りたいと思います。

学校法人聖公会聖ヨハネ学園
四恩幼稚園 園長 藤本昭子