
8月の主題「3歳児 祈りの中で」「4.5歳児 祈りあう」
私は、NHKの連続テレビ小説「あんぱん」を録画して見るのが楽しみの一つです。柳瀬崇さんは、子どもたちが大好きな「アンパンマン」の作者として知られていますが、それまでは漫画でも詩でもなかなか世に出ることはなく、アンパンマンという漫画が出たのは60歳を迎えた頃だったようです。正義感が強く、お腹を空かせた人には自分の顔をわけてあげる優しいアンパンマン。でも、その作者の人生は、ほのぼのとしたものではなく、戦争時代の壮絶な過去があったことをテレビで知りました。人としての尊厳を全く無視した戦争、全ての日常を奪った戦争、大切な人が命を落とす戦争、80年前に起きた出来事に辛くなるシーンがテレビの中にもたくさん出てきました。どう生きるのか・・・柳瀬崇さんは本当の正義とは「困っている人にパンを届けること」と語っており、アンパンマンにもその哲学が反映されています。アンパンマンマーチの歌詞には、「本当のやさしさ」や「正義とは何か」というテーマを子どもにもわかることばで伝えられています。子どもたちが大好きなこの歌、歌詞の持つ意味は私たち大人にとっても人生の応援歌として、生きるためのメッセージを伝えてくれているような気がします。
7月、8月は平和月間として戦争という辛い過去があったことを改めて心に留める月にしたいと思います。世界では今でも平和が実現できない国があります。常に平和であることは当たり前ではありません。だからこそ互いに祈りあう気持ちを常に持ち続け大切にして行きたいと思います。
園長 藤本昭子
8月の聖句「平和を実現する人々は、幸いである」(マタイによる福音書5章9節)
先月に続いて平和を尊ぶための聖句として同じ聖句を選んでいます。平和について思い巡らすときに、自分自身の平和。家族の平和。属しているコミュニティーの平和。地域、日本の人々の平和。世界の人々の平和等々、様々な視点で平和を考えることができます。
皆さまの「平和」とは何ですか?保護者の皆様にとっての「平和」とは? お子さまの「平和」とは? ご家族の「平和」とは? 何でしょうか?
私は、大向こうをみるのではなくて足元をみて身近でちょっとした平和を積み重ねることで広がる平和な世界を願います。
たとえば、お友達とおもちゃの取り合いをしてケンカになったら、心の中がモヤモヤします。でも、もし「はい、どうぞ」って分けてあげたら、どうでしょう?その子の心も、自分の心も、ポカポカして、ニコニコになります。
これが「平和」なんです。
四恩幼稚園では、こどもの素直な心にイエス様の教えを中心とした他者との接し方、良い人間関係、心や態度など目には見えない精神性を重視します。四恩幼稚園にとっての平和とは、子どもたち一人ひとりが、一日一日を平和に穏やかに過ごせますようにと、その環境を実現することなのではないでしょうか。安全と楽しい夏休みになりますように。 かみさま、
わたしたちの心と体に、
しあわせとへいわをくださってありがとう。
おなかがいっぱいになるだけじゃなくて、
心も満ち足りる日をすごせますように。
みんなでわけあって、やさしい世界をつくれますように。
アーメン。
チャプレン 司祭 窪田真人